先週、志村けんさんの話題を取り上げまして、『ヒゲダンス』とテディ・ペンダーグラスをかけましたら志村けんさん、お亡くなりになってしまいました。
誠に残念です。
戦後日本の最高のコメディアンのお一方でございます。
僕がなんで志村けんさんが好きかと言いますと、あの方は絶対に文化人になろうとしなかったんです。
いちコメディアンとしての人生を全うされようと努力されました。
だいたい芸人の方でもいろんな方がいらっしゃいますけども、やっぱりなんか先生になっていく方、文化人、知識人の道を歩む方。
そういう方もいらっしゃる中で徹底して志村さんはそういうことを拒否して生きられた方で、僕はそれが本当に尊敬に値すると思いました。
心よりご冥福をお祈りします。
で、先週はテディ・ペンダーグラスネタだったんですけども、今週もそうした志村さんの洋楽、リズム・アンド・ブルース好きの一面が現れた作品を1曲、おかけしようと思います。
1980年ですから『ヒゲダンス』と同じ時期ですけども『ドリフの早口ことば』。
皆さんよくご存知だと思います。
まずはそのドリフターズの『早口ことば』を、全員、交代でやっているんですけども、すごく長いので一番頭の加藤茶さんの早口ことばと一番最後の志村けんさんのところ。
これ、なぜか志村けんさんだけケロケロ声で音声が上がっております。
早いから舌が回らないので正確さを期すために倍転でやったのかとか、半速でやったのかとか、いろんなあれがありますけども。
うかがっておけば良かったですね。
なんで志村さんだけがこれ、ケロケロ声なのかっていう疑問が昔からありましたけども、ここではその話題ではございません。
まずはドリフターズの1980年の『ドリフの早口ことば』です。
このリズムの元がですね、ウィルソン・ピケットの1971年の全米ソウルチャートナンバーワンソング。
ミリオンセラーになりました『Don't Knock My Love』という1曲でございます。
アルバムタイトルソングにもなりました。
Wilson Pickett - Don't Knock My Love Pt 1 (1971)
この曲は早口ことばのネタというよりはリズムパターンを参考にした感じ。
先週のテディ・ペンダーグラスはリズムパターンが全く同じですので、作曲クレジットがギャンブル&ハフになっておりますが、こちらはたかしまあきひこさんの作曲・編曲という風にクレジットがなっております。
そういうわけで志村けんさん、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
みんなから愛された方でございました。
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山下達郎さんがMCをつとめるTOKYO-FM系『サンデー・ソングブック』2020年4月5日放送分より