あなたにおくる最後の言葉

弔辞など故人に向けた言葉を集めました





藤村美樹さんから田中好子さんへの弔辞

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スーさん。なんでそんなに早く逝っちゃたの。

おばあさんになるまで恒例の集合写真をたくさん撮りたかったのに。

今度から蘭さんと(水谷)豊さんと3人だけで、スーさんがいないなんて寂しいよ。

数年前スーさんからがんと聞かされた時は本当にショックでした。

でも信頼できるお医者様がついているから大丈夫といって、そのことを前向きに受け止めていて、私たちをいっとき安心させてくれましたね。

その後も、会う度に変わらぬ笑顔で、いつも決まって深夜遅くまでお菓子を食べ、お茶を飲みながらおしゃべりをしたよね。心から楽しかった。

3人プラス豊さんとのあの場あの時をずっと忘れないよ。

家族やまわりの人には、心配をかけたくないとの思いで、病気のことを隠して必死に走り続けた3年間、本当によく頑張りましたね。

スーさんの事だからすごく辛い時にも、優しい心配りでまわりの人たちを和やかにさせ、その場の雰囲気をぱーっと明るく変えたのではないかと想像できます。

最後まで頑張り通したスーさん。
亡くなる当日も、本当によく頑張ってくれましたね。
ありがとう。

私も蘭さんももう間に合わないかと思ったけれど、3人が揃ってからのあの数時間は奇跡でした。

いつもなら絶対に集まることは不可能な親族も、みんなが勢揃いし、スーさんを取り囲んでお話したりかわるがわる声をかけたり、手をさすったりしました。

その柔らかい手の感触を今でも思い出します。

スーさんは一足先に天国へ逝ってしまうけど、天国はそれはそれは素晴らしいところらしいですね。

スーさんどうですか。

おばあちゃんとおじいちゃん、カズちゃんやおかあさん、(夏目)雅子さんにもあえましたか。

神様はこの世のお役目を果たした人をそちらに呼ぶようです。

スーさんはもうお許しが出たのですね。

これは神様からのプレゼントだってこと。

新たな命をいただいて、そちらで幸せに暮らしてください。

どうやら私たちは、神様からお許しがまだ出ないので、スーさん分まで明るく前向きに、一生懸命、誠実に、1日1日を生きます。

わたしたちもいずれそちらにいきますので、それまで待っていてね。

また3人で歌いましょう。

本当にキャンディーズは楽しかった。

本当に私たちはスーさんと出会えて幸せでした。

私たちは永遠にキャンディーズだからね。

おそろいのモノも大切にするよ。

ありがとうスーさん。

愛してるよ。

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2011年4月26日 東京・青山葬儀所にて葬儀・告別式